そろそろ私の旅「イタリア編」の終わりが近づいています。この話を締めくくる前に、話はそれますが、書かせてください。
当時、私は大学4年。そしてクリスマスのころ。
それからあっという間の25年が経ちました。
夢と希望に満ち溢れ、残る青春をその勢いで突っ切ろうとしていた、学生最後の大事な時間。絶対楽しいからと進めてくれた友人の言葉を信じ、旅に出ようと決心したのがつい先日のよう。
初めてだらけの経験でした。飛行機の乗り方は、旅行会社HISの受付のお姉さんの「大丈夫ですよ!」の一言だけ。あとはぶっつけ本番。
イタリア情報は持ち合わせがなく、予備知識はゼロ。というか、さらに50年前の映画『ローマの休日』の景色のみ。ヨーロッパといえば、雑誌『PLATINO』で、リヨンにポストマンが手作りしたお城があるって知って気になったくらい。あとは、パエリア好きな母親が「美味しいパエリアを食べておいで」と、見当違いな応援があった程度。つまり、本命のイタリア情報はほとんどゼロ。ただの憧れだけの勢いのみ。
その頃の一人旅、海外旅行の頼りの綱は『地球の歩き方』でした。異国をさまよう自分を想像し、この本を買うだけで胸を躍らせることができたんです。


それが、25年たった今、あの時の興奮、苦悩、決意を思い出すことになりました。帰りの飛行機の中で、「いつか、こうやって旅ブログを書こう!」と思ったことを。
今から数年前、倒れてしまいました。
だれが?何の話?
私が、日差しが強いグラウンドの真ん中で胸が苦しくて倒れました。

いつか人生が終わるとき、走馬灯のようにこれまでの思い出がフラッシュバックすると思っていました。昔から、楽しい!と思った瞬間、瞬間に、時間が過ぎるのが早すぎると感じ、もしやこれは私自身の終わりの最後のフラッシュバック中では?と思ったりしていました。だから、倒れた時、「これで私のフラッシュバックもエンドロールが流れてくるころかな」と思いました。
しかし、この時、残りを意識した時――私が思い出したのは、そう、
私のイタリアをまだ書いていないのにな…… だったんです。
その後は救急車で病院へ運ばれ、一命を取り留めることができました。
客観的に見て、私の人生は大それたことはしておらず、結果を残したことも少なく、自慢できるエピソードはありません。
ただ、そう、私自身の中では満足できる瞬間は多く、その最たるものの一つが、このイタリアでの経験でした。私の大事にしている宝物です。
何度も書かせてください。
あなたの胸を再び熱くさせてくれる大事な宝物は何ですか?
大きくなくてもよいんです。綺麗なことである必要はありません。あなた自身のこれまでの人生で、波打った盛り上がりが少しでもあれば、その波を育てることで大事なものにしていけばよいんです。あなた自身の物差しで考えればよいんです。
私は皆さんのおかげで、自分の大事にしたかったこの話を、一つ一つ思い出すことができました。
ありがとうございました。
私は大丈夫です。これで一つ夢が叶いました。こんな幸せなことはありません。
皆さんにも、どんな小さなことでも、一つ夢を叶えようと思う気持ちが芽生えてくるようなきっかけを感じてもらうことができたら――。
この、私による私自身のための私だけのささやかな話が、いつか誰かの人生の大きな波に向かうさざ波を起こすことができますように。
頑張れ!俺!
2021.11.3 病床より
■私の自分探しはここから始まった、、、



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