20.初一人部屋のありがたみ。シラクーサ物語の始まり。

1996年イタリア一人旅

1996.12.12(土)シラクーサ その④

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シチリア島について15時間。
メッシーナ→パレルモ→カターニャへと電車に揺られ、シチリア島横断中。
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カターニャにようやく着いた。午後8時。すぐにトイレに行き、そのまま午後8時15分発のシラクーサ行きに乗る。到着予定は午後9時42分。これなら宿をなんとか探すことができるのでは、と思う。

最初、車掌が教えてくれた時間は21:50発のシラクーサ行きだったが、到着はなんと23:20。こんな真夜中に、何も知らない場所、特にマフィアのイメージがあるシチリア島の街に放り出されたら、さすがの俺もひとたまりもないと思ってしまう。

列車が動いた。シチリア島第2の都市、カターニャを垣間見る。ここからだとカターニャもとても綺麗で、それなりに栄えていて、行きたいと思ってしまう。止まったらどう思うのかわからないけど、多分「ローマみたい」と思ってしまうのでは……。本当にそうだったら少し悲しい。

パレルモ駅で水を2,400リラで買ったので、今日は11,000リラで済みそうだ。

電車で横になっていると、つい寝てしまった。いつの間にかシラクーサに着く。車掌に起こされて気づく。

さあ、これから宿探しだ。シングルで50,000リラ以下なら、どんなところでもいいから身体を休めよう。すぐ決めようと思って、ダメもとで駅からすぐ近くのVISAマークのあるところで聞いてみる。

「クワント・コスタ?」(いくらですか?)

「40,000リラ。」 これなら安い!「トゥナイト、プリーズ。」

よかった。すぐに決まった。

早速部屋へ。むむむ!!なかなか綺麗な部屋。それにダブルルームだった。クローゼット、机、ダブルベッド。外には綺麗な便所にシャワーもついている。なかなか良いところなんだろう!

ちなみにチェックアウト時間を聞くと、「ノー・プログラム!アバウト12:00。OK。」

今日は久々に疲れたなあ。

この宿のおじさん、とても親切な人。良い出会いにありがとう!

ここでぐっすり眠って、身体を休めて、元気を出そう。本当にシラクーサへ来て良かったと思った。広い部屋!一人部屋!何よりも部屋の電気が明るい。部屋が明るいのがいい。

チェックインしてから、シラクーサの街に出る。10時過ぎの駅周辺は街燈が多く明るいので、歩きやすかった。

いつの間にか、街燈に興味を持つようになった。

明日は絵を描く下書きに行こうと思う。ホテルの部屋にある価格表を見ると、45,000リラだった。安くしてくれたんだな。

……が、11時過ぎにシャワーを浴びようとしたら、熱い湯が出なかったのだけは残念。

HOTEL ALBERGO ARCXMEFE


―― 旅する読書人より 2026.7.25

シチリア横断の長い一日が終わり、ようやくたどり着いたシラクーサ。初めての一人部屋は、たとえ安宿でも、彼にとっては十分に豪華なものだったのだろう。

明るい電気、広いベッド、そして自分だけの空間。旅の途中で得られるそういう小さな安堵感は、案外長く記憶に残るものだ。

(ただし、熱いシャワーが出なかったことだけは、しっかりと日記に書き残しているあたりが、彼らしい。)


■この旅の始まりはこちらから

00.viva! Italy! リーラ!
1995年5月25日。野茂英雄が日本人メジャーデビューを果たした、歴史的な日だった。その1年後、僕は初の海外旅行デビューという、個人的な快挙を果たす。無計画で失敗の連続。初めてだらけの海外一人旅。時代はEU統合前。もちろんユーロなんて存在し

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