1996.12.24 番外編
サンタクロースはフィンランドにいる。
ラップランド、ロヴァニエミのサンタクロース村に、彼はいる。
――あれ? “彼”?
僕が見たサンタは、彼女だった。
サンタクロース村からローマまでは、車で40時間ちょっと。
彼女は大きな荷物を引いていた。
これからプレゼントを配るのか、
それとも配り終えて帰るところなのか。
僕にはわからない。
でも、僕は彼女を見つけた。ローマで。
そう、それでようやく、クリスマスを迎えたんだと気づけた。
しかも、ローマで。
(スペイン広場にて)

―― 旅する読書人より 2026.7.24
きっと毎日の移動や宿探しで、疲れもあったんだろうな。
そんな中で、スペイン広場で彼女を見つけた瞬間、「あ、今日はクリスマスなんだ」って、急に実感がわいたんじゃないかな。
「つかの間のメリークリスマス」。
たったそれだけのことだけど、旅の途中でふと心が温かくなる瞬間って、特別に思える。


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